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【取材ノート:神戸】クリスマン&カエターノが猛アピール。ケガ人も復帰し、巻き返し準備はOK

2025年3月27日(木)
3月22日の公開練習日。囲み取材に応じた吉田孝行監督はACLEラウンド16敗退に関して「まだモヤモヤが残っている」と打ち明けた。

10日前のACLE光州戦 第2戦(3月12日、アウェイ戦)では武藤嘉紀や宮代大聖、井手口陽介らがケガから復帰。だが、メディカルチームからは出場時間に制限が課せられていたという。


そして光州戦から4日後の明治安田J1リーグ第6節 湘南戦(3月16日)では武藤と井手口がフル出場し、宮代も77分までピッチに立っている。


運命の光州戦があと何日か後に行われていれば…。そんなモヤモヤが残っているのかもしれない。

とはいえ、チームとしてメンタル面はすでに切り替わっている。吉田監督が「自分よりも選手たちの方が気持ちの切り替えはできていると思う」と話す通り、3月22日の公開練習では従来の激しい競争が戻っていた。

なかでも、猛烈にアピールをしていたのがDFカエターノと3月に加入したMFグスタボ クリスマンの2人だ。

カエターノは2月の沖縄キャンプで離脱し、吉田監督いわく「1週間ほどしか見ていないのでよくわからない」状態だった。メディア陣も“生”カエターノはほぼ初めてで、彼の特徴をつかもうと目を凝らしていた。

噂の通り、フィード力がありそうだった。ミニゲームなどでは鋭い対角のパスを何度か放り込んでいた。ポジションはCBとSBの両輪のようだが、この日は左SBを想定したポジションでプレー。前の選手にパスを預けて攻撃参加するシーンも何度か見られた。フィードがうまくて攻撃好き、左SBでのカエターノはそういう特徴を持っているようだ。

またポルトガル1部のサンタ クララから加入したクリスマンはガツガツと守備をするボランチというよりは、オフェンスに特徴がある選手のようだ。吉田孝行監督は「まだ広いピッチでのプレーを見ていないからわからない」と前置きした上で、起用法に関しては「前めのボランチかな」と話した。つまり、井手口陽介や鍬先祐弥らと同じ右インサイドハーフ。公開練習ではワンタッチパスで相手DFの逆をつくようなプレーを披露し、チームにフィットすれば「おもしろい」(吉田監督)存在になりそうだ。

2人ともコンディションが向上し、守備面での基準を満たせばリーグ戦に絡めるだろう。そしてヴィッセル神戸に新しい風を吹かせるポテンシャルも感じられた。J1リーグ3連覇というもう一つの大きな目標に向けて陣容は整ってきた。巻き返しの準備はOK。週末の首位・鹿島戦に勝利すれば、一気に勢いは加速するに違いない。

Reported by 白井邦彦