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【取材ノート:大宮】関口凱心、今季初先発。レギュラーへの第一歩を踏み出す

2025年3月13日(木)


明治安田J2リーグ第4節、レノファ山口FCをホームに迎えたRB大宮アルディージャは、いくつかの変更を加えていた。センターバックで濱田水輝から市原吏音に、右ウイングバックでは茂木力也から関口凱心に代えた。

開幕から3連勝中。勝っているチームは変えるな、などという言葉もあるが、指揮官の考えは違った。

「我々は1試合1試合を完全に区切っている。その上で、今日の相手に対してチームとしての最大値は何かということで、吏音と凱心を選びました。最後に力也が出ていって右サイドをしっかり抑え切っちゃうとか、我々の場合は先に出ようが後から行こうがあんまり区分はしていません」(長澤徹監督)

昨シーズンもレギュラーだった市原は、U-20日本代表としての活動が終われば起用もありうると予想の範疇ではあった。一方で、右ワイドでの関口の抜擢は、少々の驚きもあった。

長澤体制下では、昨年J3優勝を決めた直後のいわてグルージャ盛岡戦以来、2度目となる先発である。意気込みは相当なものだった。
「今シーズン初スタメンだったんで、ここで何か残さないと次はないと思って、思いっきり入りました」



序盤は豊川雄太を起点にサイドを破って好機を演出する場面もあったが、徐々に耐える時間が増えていった。対峙するサイドバックは岡庭愁人。自身が特別指定選手として大宮に加わっていた2023年、チームメートとして共に戦った選手でもある。時折1対2の数的不利に見舞われることもあったが、必死に耐えた。

「相手のストロングが左サイドだったので、しっかり失点0で抑えることを意識してやってました」

後半は積極性が増し、サイドを駆け上がるシーンが増える。同点に追いついた直後の60分には、小島幹敏のボレーシュートにつながるクロスもあった。

「前半は耐えてる部分が多かったので、後半は何か結果を残せればと、クロスを狙っていきました」

残念ながら数字は残せず、75分にピッチを後にした。「まだまだ課題も見つかった」と、若干消化不良気味に振り返ったが、「やれた部分もある」と手応えもつかんだ。

高い推進力が持ち味で、昨年はプレー時間わずか182分で2得点と決定力もある。持ち味のアタックを武器に、守備とのベストバランスを構築してレギュラーを目指す。


Reported by 土地将靖