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【取材ノート:今治】堅守とハードワークを体現する新ブラジル人センターバック、ダニーロ

2025年2月28日(金)


開幕からホーム連戦となった明治安田J2第2節・藤枝MYFC戦はスコアレスドローで、初勝利はお預けとなった。しかし、今季初めてJ2に昇格したFC今治にとって、最初に積み上げた1ポイントは確かな手応えをもたらせる。


開幕のブラウブリッツ秋田戦は、ロングボールを駆使して攻めたい相手を、逆に押し込むパワフルな戦いを展開。ペースをつかんだが、自陣ゴール前でのボールロストから失点し、0-1で惜敗した。


続く藤枝戦では、初戦とまた異なるスタイルのサッカーに挑むことに。藤枝のパスワークに剝がされかねないことは承知の上で、果敢にプレスを掛けて、流れをたぐり寄せかけた54分、ボランチの新井光が二度目の警告を受けて退場となる。

3-4-1-2だった今治は、1人少なくなってからはウイングバックがポジションを下げ、5-2-2で耐えつつ、一撃を見舞うチャンスをうかがう戦いにシフトした。3バック、そして5バックの中心で危機管理と対応に奔走し続けたのが、新加入のブラジル人センターバック、ダニーロである。

「僕からすればカードの対象になるようなプレーではなかったけれど、ここはブラジルではなく、日本。ジャッジをリスペクトしなければならないです。もちろん、1人少なくなったからといって、勝つために戦うことに変わりはなかったし、試合の流れで判断を変えなければならない中でも勝点1を取れたことは、とても重要だと思います」

数的不利になっても、勝利を目指す姿勢はブレさせない。そしてプレーの判断は、次のように変えた。

「光が退場してから、みんなでコミュニケーションを取って無失点、かつカウンターで点を取ることを明確にしました。自分たちの中には勝つか、ゼロゼロで試合を終えるしかなかった。だから最後までしっかり戦って、ゼロゼロで終えることができたのは、とてもポジティブなんです」

ブラジル3部のアトレチックMGから加入したダニーロにとって、ブラジル国外でプレーするのは初めてのことだ。開幕の秋田、続く藤枝と、スタイルの異なるチームと対戦したわけだが、J2というリーグのクオリティを含め、どう感じているだろうか。

「秋田との試合はロングボールが多かったので、そこまで疲労感はありませんでした。藤枝は、ブラジル的なサッカーだと感じましたね。よりスピーディーで、DFとしても動かなければならない相手だった。その分、疲れたし、残念ながら退場によって戦い方を修正しなければなりませんでしたが、それでも勝てる試合だったと思います」

次節はアウェイでサガン鳥栖との対戦だ。長らくJ1で戦い、歴史を築いてきた強豪だが、ひるむ気配はまるでない。

「今治は勝利に近づいているという実感があります。われわれはメンタルが強いチーム。もちろん相手はビッグクラブですが、勝点3を取るためにやるべきことをしっかりやって勝利をつかめば、ここから勢いに乗っていけるはずです」

最終ラインの中心で早くも存在感を発揮しつつあるのは、奇抜なことは何もせず、しかし確かな判断と技術でゴール前の問題を解決していくからだ。頼もしいブラジル人センターバックの守備が、チームに安定感をもたらせ始めている。

「そう見てもらえれば、とてもうれしいですね。毎日の練習での努力、練習後の振り返りを欠かさないし、常に成長するために取り組んでいます。今治の勝利のために、さらにがんばります」

2試合を終えてチームはまだ無得点だが、勝点1をもたらせた堅守が攻撃の導火線になるはずだ。勝利をつかむために、体を張り、クリエイティブな配球も見せていく。

Reported by 大中祐二