
今シーズンの明治安田J2リーグでジェフユナイテッド千葉のホーム初戦となった第2節のカターレ富山戦。千葉は序盤から攻守で主導権を握り、富山ゴールに何度も迫ったものの、なかなかゴールを奪えずにいた。その状況下で先制点を奪ったのが、今シーズンにロアッソ熊本から完全移籍で加入した石川大地だった。
35分、田口泰士の縦パスに反応して攻め上がった日高大のクロスがニアサイドに入ると、石川は林誠道とともにゴール前へ突進。石川よりもさらにニアサイド寄りにいた林が触れなかったボールにうまく右足で合わせた。千葉への移籍後初得点となる今シーズンの1点目は、この日、29歳となった石川が誕生日を自ら祝うバースデーゴールだった。ちなみに、バースデーゴールは記憶にはないという。
「(日高)大くんからのクロスは沖縄キャンプの時からけっこう多く入ってきていて、そこでの手応えは自分自身としてはあったので、信じて早めにスタートを切って相手よりも先に前へ入れたのがすべてだったかなと思いますし、大くんのボールが完璧でした」
熊本在籍時代からゴール前で巧みにポジションをとり、ワンタッチでのシュートで得点するのがうまい石川。1月11日の新体制発表会見後に行われた千葉U-18とのトレーニングマッチでも、見事なワンタッチゴールを決めていた。トレーニングマッチのあとの囲み取材ではこんなふうに話している。
「自分の好きな形というか得意な形でもあるので、ああいうシーンがたくさん出るように自分も要求していきたいと思いますし、しっかりコミュニケーションをとっていきたいと思います。クロスがたくさん上がって来たり、センターフォワードのところにボールが入ってきたりするのは、自分としてはやりがいがあるので、しっかりやっていきたいと思います」

石川がワンタッチゴールを得意とするのは、味方との連係、DFとの駆け引きをプレーしながらしっかりと考え、的確な判断でポジションをとれるからだ。
「相手との駆け引きのところで、クロスに対して右から入るか、左から入るか少し迷った部分があったんですけど、大くんのほうがスピードが速いなと思って、右のオフサイドラインのほうから入っていったところが、相手の前に入れた要因です。ゴールマウスに対する角度も右からのほうがあったので、そこの判断を冷静にできて良かったのかなと思います。クロスを上げる選手によってスピードなどのボールの質が違うので、そのボールの特長を意識してゴール前への入り方を変えています」
チームメイトとのコミュニケーションという部分では、この試合の開始12分に田中和樹が痛んで試合が止まった時、石川は髙橋壱晟と話し合っていた。
「自分が外側に開く時と内側に入る時のタイミングというところで、そこでの立ち位置を少し修正した感じです。(中盤に下がってボールを受けるプレーについては)今日はそのタスクも攻撃陣にはあったので。そこのところで早くポジションをとって優位性を作ったんですけど、相手の守備のスライドも早くてうまくマークしてきたので、そういったところの修正をプレーが止まるタイミングでポジションが近い選手と話をしていました。それがすごく良かったのかなとおもいます」

FWという立場だと、どうしても昨シーズンにJ2得点王となった小森飛絢と比較されがちだが、サポーターからの石川への期待は大きい。
「自分もまだ1点じゃ満足していないですし、もっともっとたくさんゴールを決めて、サポーターからも選手からも信頼されるような選手になりたいと思います。同じカテゴリーにいたので得点王になった小森選手のことは知っていますし、素晴らしい選手だと思いますけど、前にいた選手の名前が出ないように自分が活躍できるのが一番いいと思います。それを目指して得点を積み重ねていきたいと思います」
FWのスタメン争いが熾烈な中で、今シーズンの目標は15得点だというが、背番号と同じ数字の20得点、いや、それ以上を目指し、チームをJ1昇格に導く活躍を見せてほしい。
Reported by 赤沼圭子