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【取材ノート:大宮】開幕から2戦連発。藤井一志、真の点取り屋へ

2025年2月26日(水)


RB大宮アルディージャの藤井一志が好調だ。開幕から2戦連発、明治安田J2リーグ2試合で2得点以上している6選手の中に名を連ねている。しかも、その2点ともがチームに勝利をもたらす決勝点。「自分が点を取ってチームを勝たせることが何よりも嬉しい」と勝利の喜びもひとしおだ。

特に、その2点はいずれもこぼれ球を押し込んだ、いわば泥臭いゴール。“いいところにボールが転がってくる”と記者に振られると、「去年はついてなかったんですけど、今年は厄年でしっかり厄除けに行ったんです。その効果もあってか、目の前にこぼれてくることが多いんで良かったです」と笑ったが、ボールがこぼれてくるというよりも、こぼれ球に対して藤井自身がしっかり詰めていっていることがゴールにつながっている。



第1節のモンテディオ山形戦は、ゴール前中央から逃げる動きで相手DFを引き連れてそのスペースを空け、浦上仁騎のシュートにつなげると、そのこぼれ球に誰よりも早く反応した。続く第2節、ヴァンフォーレ甲府戦では、泉柊椰のクロスから杉本健勇がヘディングシュートで狙ったが、もうその瞬間に藤井はゴールに向かって走り出していた。

「特に意識はしてないですけど、反射的に体が動くようになっています。トヨくん(豊川雄太)とか(石川)俊輝くんも、日々のトレーニングからそういうところはすごくこだわってるんで、たぶんそれを見て自分も自然と体が動くようになったのかなと思います」



昨年は、どちらかと言えばきれいなゴールが目立った藤井だった。カテゴリーが上がった今季、相手もそう簡単にスペースを与えてくれなくなる。その中で、「得点を増やす面では、今年特に意識してることの1つ」というこぼれ球への反応速度が、早くも威力を発揮している。

ただ、その意味では甲府戦の75分、左からの杉本のクロスを外してしまった場面には「初心者みたいな外し方をしちゃいました」と反省しきり。今季掲げた15得点という目標達成のためには、「もう1発っていうところを決めきる力がないと、J2で15ゴールには簡単には届かない」と言い切り、「ゴール前の質で決めきる力はつけていかないといけない」とさらなる向上を誓った。



「練習をまたやるしかない。練習あるのみです」

今後も自身のゴールでチームを勝利に導けるよう、日々鍛錬を重ねていく。

Reported by 土地将靖
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