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【取材ノート:琉球】「試合を決める選手へ」永井颯太が挑むプロ4年目の覚悟

2025年2月20日(木)


今季からFC琉球のベンガラ色のユニフォームを身にまといプレーするMF永井颯太。彼は東京ヴェルディから期限付き移籍で加入し、昨年はシーズン途中から鹿児島ユナイテッドFCでプレーし実績を積んできた。沖縄での新たな挑戦について、「南国特有の温暖な気候や地元の人々の温かさを感じている」と、親しみを込めて語る。

栃木県出身の永井は、小・中学生時代を福島県のクラブチームで過ごし、高校は千葉県の中央学院高へ進学。その後、流通経済大を経て2022年にJ3へ昇格したばかりのいわきFCに加入しプロキャリアをスタートさせた。いわきではJ2昇格に貢献し、2023年にはリーグ戦37試合(先発14試合)に出場、2ゴール2アシストを記録。その活躍が評価され、東京ヴェルディへの移籍を果たした。

これまで春先のキャンプでしか沖縄との縁がなかった永井だが、プロサッカー選手として「どこでプレーするかよりも、そこでどう成長できるかが大事」と語る。彼はさまざまな環境でプレーしてきた経験を活かし、変化に適応しながら自己研鑽を続けている。

永井の武器はドリブルとボールタッチ。直線的なスピード勝負ではなく、相手の重心をずらしながら巧みにかわしていくプレースタイルが特徴だ。主に左サイドハーフとしてプレーすることが多いが「ポジションにこだわりはない」と話し、前線であればどのポジションでもプレーできるのが強み。特にトップ下については、「自由に動けることでプレーの幅が広がり、サッカーの楽しさを存分に味わえるポジション」とし、高校時代に経験した役割にも再び挑戦したい意欲を見せる。



プロ4年目を迎えた今季、永井の意識にも変化が生まれた。「これまではサッカーを楽しむことが最優先だったけれど、プロとしてプレーする以上、結果を残さなければならない。最近では『試合を決める選手になりたい』という気持ちが強くなってきた」と語る。勝負の世界に立つ以上、ゴールやアシストという形で明確な結果を出すことが重要。それを突き詰めることがさらなる楽しさにつながると感じるようになった。

昨シーズンはJ1の東京V、J2の鹿児島、そして今季はJ3の琉球でプレーする永井。先週15日のザスパ群馬との開幕戦では68分から出場し、ハードワークの重要性を改めて感じた。


「戦う姿勢、走る力、球際の強さ、そういった部分が勝敗を分ける要素になると思います。(平川忠亮)監督もハードワークの重要性を強調しており、それはJ1でもJ3でも変わらない。技術だけでなく、どれだけ走れるか、どれだけ戦えるか。そこにこだわり、チームに貢献できる選手になりたいです」。

そして、「怪我なくプレーし続けることが目標」とし、「シーズンを通して試合に出られれば、自然と結果はついてくる」と考えている。積み上げてきた経験をピッチで発揮し、最高のシーズンを目指す永井。沖縄の地で、楽しみながらも結果にこだわる1年が始まる。

Reported by 仲本兼進