「今年は超・超・超攻撃的なエンターテイメントサッカーを披露していきます!」
まだ正月気分が抜けない1月5日(日)の新体制発表会見で、就任5年目の須藤大輔監督は、期待を裏切ることなく例年通り……いや例年以上にぶち上げてみせた。指揮官いわく「超・超・超」は「超3(超の3乗)」とも表記するそうで、就任以来ずっと追い求めてきた攻撃的スタイルをさらに進化させようとする意気込みが熱く伝わってきた。
「昨シーズン最後は7戦勝ちなしで何を言ってんだと言われるかもしれませんが、昨年築いてきた礎は今シーズンも発揮できると考えています。そこに足りないものも含めて、ここにいる新加入の選手たちが補ってくれると信じてます。今シーズンのJ2は史上最高のレベルの高さだと思うので、今までよりも危機感は持ちます。ただ悲壮感は漂わせることなく、サッカーの本質である楽しむということを忘れることなく、厳しくやるところをしっかりと整理して、全員で一つの目標に向かって新しい扉を開けて、新しい景色を見られるような年にしていきたいと思います」
もちろん「新しい景色」とはJ1の舞台という意味だ。
そのためのカギを握る今季の新加入選手は14人(内訳はGK3、DF4、MF4、FW3)。GK、センターバック、ストライカーなど必要なポジションに手厚い補強が加えられている。GK陣では最年長の六反勇治が37歳で、最年少の栗栖汰志が18歳。六反は、新体制会見でも1月7日(火)に行なわれたサポーター向けの新体制発表会でも最年長としての自覚と余裕を見せており、精神面でも頼りになる存在になりそうだ。
ここでは新戦力全員の紹介を割愛するが、選考で重点を置かれたのは「ストロング(ポイント)が輝いている選手」と「メンタルの強さを持った選手」という2点。新体制会見でも各自が自分の強みをしっかりと主張し、自立心の強さを垣間見せていた。
原点回帰は、須藤体制で追及し続けてきた「ハイプレス、ハイライン、コンパクトフィールド」をあらためて今まで以上に強調していくこと。GKも含めた全員が的確な立ち位置をとってテンポ良くパスを回し、ボールを失ったら即座にカウンタープレスで奪い返して攻め続ける。相手エンドで長く試合を進める藤枝らしいスタイルを今季のJ2で展開するのは容易ではないが、あえてそこに挑んでいく。
なぜなら、それは個の力に依存しても実現できず、本当にチーム全員が一体になってハードワークしなければできないからだ。逆に言えば、藤枝のように選手人件費が潤沢ではないチームでも、チーム一丸の努力によって築き上げることができる超攻撃的スタイルだと言える。今季のチームスローガンは「一体感 ~HIGH ENERGY~」。“一体感”は継承しつつ、さらなる“ハイエナジー”を加えて理想を実現していくことを目指している。
メンタル面の課題は、昨季を通して、また昨年最後の7戦勝ちなしの時期はとくに明確に表われていた。自分たちのサッカーができて良い形で試合を進めていても、ひとつのミスで失点して流れを相手に渡してしまう。一度リズムを崩すとなかなか立て直せない。失点すると短い時間で次の失点を重ねてしまうといったシーンが何度も見られた。
だからこそ、チームの空気を変えられるキャプテンシーを持ったタフな選手という条件が、新戦力を獲得するうえでも重視された。そこに加えた「もっと上に行きたいという野心があること。それこそが僕が一番言いたい原点回帰の部分」という言葉も、じつに須藤監督らしいものだ。
「夢物語じゃないですけど、こういうクラブだからこそ、こういうクラブでしかできないようなサッカーで扉を開けられると思っていますので、そこは大いに期待してもらっていいです」(須藤監督)
野心家でロマンチスト。理想主義者だが現実もしっかりと見据えている。今までも最初は大風呂敷と思われていたことを着実に形にしてきた熱血指揮官だけに、今年の大風呂敷にも大いに期待したくなってしまう。
Reported by 前島芳雄
まだ正月気分が抜けない1月5日(日)の新体制発表会見で、就任5年目の須藤大輔監督は、期待を裏切ることなく例年通り……いや例年以上にぶち上げてみせた。指揮官いわく「超・超・超」は「超3(超の3乗)」とも表記するそうで、就任以来ずっと追い求めてきた攻撃的スタイルをさらに進化させようとする意気込みが熱く伝わってきた。
ストロングとメンタルに秀でた新戦力を
ただ、昨年は一昨年に比べてチーム得点が大きく減少し(1試合平均得点が1.45から1.00に)、16得点を挙げた絶対的エース・矢村健がJ1の新潟に復帰するなど不安材料も多い。そこは承知のうえで須藤監督は次のようにつけ加えた。「昨シーズン最後は7戦勝ちなしで何を言ってんだと言われるかもしれませんが、昨年築いてきた礎は今シーズンも発揮できると考えています。そこに足りないものも含めて、ここにいる新加入の選手たちが補ってくれると信じてます。今シーズンのJ2は史上最高のレベルの高さだと思うので、今までよりも危機感は持ちます。ただ悲壮感は漂わせることなく、サッカーの本質である楽しむということを忘れることなく、厳しくやるところをしっかりと整理して、全員で一つの目標に向かって新しい扉を開けて、新しい景色を見られるような年にしていきたいと思います」
もちろん「新しい景色」とはJ1の舞台という意味だ。
そのためのカギを握る今季の新加入選手は14人(内訳はGK3、DF4、MF4、FW3)。GK、センターバック、ストライカーなど必要なポジションに手厚い補強が加えられている。GK陣では最年長の六反勇治が37歳で、最年少の栗栖汰志が18歳。六反は、新体制会見でも1月7日(火)に行なわれたサポーター向けの新体制発表会でも最年長としての自覚と余裕を見せており、精神面でも頼りになる存在になりそうだ。
ここでは新戦力全員の紹介を割愛するが、選考で重点を置かれたのは「ストロング(ポイント)が輝いている選手」と「メンタルの強さを持った選手」という2点。新体制会見でも各自が自分の強みをしっかりと主張し、自立心の強さを垣間見せていた。
野心を原動力に夢を現実に
そんな新戦力と既存戦力を融合させて超・超・超攻撃的エンターテイメントサッカーを表現していくためのポイントとして挙げるのは、“原点回帰”と“メンタル”だ。原点回帰は、須藤体制で追及し続けてきた「ハイプレス、ハイライン、コンパクトフィールド」をあらためて今まで以上に強調していくこと。GKも含めた全員が的確な立ち位置をとってテンポ良くパスを回し、ボールを失ったら即座にカウンタープレスで奪い返して攻め続ける。相手エンドで長く試合を進める藤枝らしいスタイルを今季のJ2で展開するのは容易ではないが、あえてそこに挑んでいく。
なぜなら、それは個の力に依存しても実現できず、本当にチーム全員が一体になってハードワークしなければできないからだ。逆に言えば、藤枝のように選手人件費が潤沢ではないチームでも、チーム一丸の努力によって築き上げることができる超攻撃的スタイルだと言える。今季のチームスローガンは「一体感 ~HIGH ENERGY~」。“一体感”は継承しつつ、さらなる“ハイエナジー”を加えて理想を実現していくことを目指している。
メンタル面の課題は、昨季を通して、また昨年最後の7戦勝ちなしの時期はとくに明確に表われていた。自分たちのサッカーができて良い形で試合を進めていても、ひとつのミスで失点して流れを相手に渡してしまう。一度リズムを崩すとなかなか立て直せない。失点すると短い時間で次の失点を重ねてしまうといったシーンが何度も見られた。
だからこそ、チームの空気を変えられるキャプテンシーを持ったタフな選手という条件が、新戦力を獲得するうえでも重視された。そこに加えた「もっと上に行きたいという野心があること。それこそが僕が一番言いたい原点回帰の部分」という言葉も、じつに須藤監督らしいものだ。
「夢物語じゃないですけど、こういうクラブだからこそ、こういうクラブでしかできないようなサッカーで扉を開けられると思っていますので、そこは大いに期待してもらっていいです」(須藤監督)
野心家でロマンチスト。理想主義者だが現実もしっかりと見据えている。今までも最初は大風呂敷と思われていたことを着実に形にしてきた熱血指揮官だけに、今年の大風呂敷にも大いに期待したくなってしまう。
Reported by 前島芳雄