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【取材ノート:琉球】「県民とともに一体感を生むチームを目指す」。平川忠亮新監督が就任会見

2024年12月19日(木)


来季から琉球を指揮する平川忠亮監督の就任会見が18日、クラブハウス内で行われた。

平川監督は清水商(現・清水桜が丘)から筑波大を経て2002年に浦和へ加入。クラブ一筋17年間の現役生活でJ1リーグ、Jリーグカップ、天皇杯の国内主要タイトル獲得に貢献し、二度のAFCチャンピオンズリーグ優勝も味わった。2018年にスパイクを脱ぎ、翌年から指導者の道へ。浦和のトップチームでコーチを務めた後、今年浦和ユースの監督に就任。そして12月のU-18プレミアリーグプレーオフの京都戦で勝利しチームを昇格へと導いた。

選手、指導者として勝者のメンタリティーを持つ平川監督に対して、「話し合っていくなかで琉球の攻撃的スタイルを継承でき、見える課題を解決できる力があると判断した」(八木原泰斗スポーツダイレクター)と評価し琉球がオファー。
「チャンスだなとしか思わなかったし、そのチャンスをずっと待っていた。しかも僕自身大好きな沖縄という場所で。もちろんそれはずっとお世話になった浦和レッズを離れることを意味するので抵抗がなかったわけではありません。でも、それを上回る幸福感を覚えたことも事実だし、非常にワクワクしています」。



「チャレンジ心」を大切にしてきたからこそ、あらたな一歩を踏み込むことを決断した平川監督。現役時代、「サッカーを離れてただの友人として受け入れてもらえる環境が心の支えになった」と、精神的に救われた経験もあるという沖縄の地で「(琉球での)挑戦を通じて自分の監督としての成長とサッカー界への恩返しを実現させたいし、そのためにもチームを勝利に導き、ファン・サポーターに喜んでもらえるチーム作りを目指したい」と、赤い炎を燃えたぎらせた。

盟友・小野伸二が加入した2019年のときから注目していたという琉球のサッカー。平川監督は「楽しさや明るさを求める県民性を考えてチームの伝統的な部分の攻撃的サッカーは貫きたい。日々の練習から試合を意識しながらチーム全体の競争力を高め、若手選手の成長とベテラン選手との融合を図りながらシーズンを通じて安定したチーム力を維持していきたい」と展望し、「その姿を練習時から間近で見てほしい」と、ファン・サポーターとの共闘を望み、一体感を生んだチームづくりを目指す考えだ。

Reported by 仲本兼進