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【取材ノート:琉球】攻守で存在感の鈴木順也は動じず、昇格に向けて一意専心

2024年10月17日(木)


毎試合のごとく多士済々のアタッカー陣と近距離で対峙し、ゴールを守り抜くことがすべてとなるディフェンダー陣。琉球においてその中心を担っているのがセンターバックの鈴木順也である。

今季は藤春廣輝とともに全試合先発出場を継続しており、センターバックとして相手の高さ・素早さ・巧さに対応する駆け引きを恒常的に行いながら自陣の危険地帯に立ち続けている。また相手が準備してきた攻撃のデザインに対し、察知して防ぎ切る洞察力も鈴木に頼られているスキルで、DFラインの中央に鎮座しながら適切な判断を下して味方に指示を出し続ける守備のリーダーである。

一方、攻撃時に鈴木へ合わせる場面が多いのも特徴的である。セットプレーでは182cmの身長を活かして空中戦に挑み今季2ゴールをマーク。また流れの中でも定位置を離れてオーバーラップを試み、数的優位を生み出して攻撃に関われるマルチな動きも彼の魅力だ。



「常にゴールを目指し、強気なプレーを示すというところにおいてポジションは関係ない。ピッチに立つ全員が同じ気持ちを共有し、足を振る意識を高めながらやっています」(鈴木)

足を振るという言葉にはシュートだけではなく、パスも含まれている。彼の特筆すべきポイントは正確なロングフィードにあり、背後を突く一本のロングパスで2アシストを決めゴールへ直結させている。この2アシストとも受け手は白井陽斗(現・札幌)だが、今は庵原篤人が担い手になろうとし、試合中でこのホットラインが見られるようになればゴールの期待値はまたグッと高まってくるはずだ。

目の前の目標は3~6位までに与えられるJ2昇格プレーオフ圏内へ入ること。

「(10/19の長野戦を含めて)リーグ戦も残り6試合で、昇格に向けてもうあとがない状況。覚悟を持ってやるだけです」と、決心する鈴木の立ち居振る舞いはチームに力を与える。

Reported by 仲本兼進