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【取材ノート:神戸】C大阪戦から中3日でACLE開幕。“アジアNo.1”への挑戦が始まる

2024年9月12日(木)
9月17日に「AFCチャンピオンズリーグエリート (ACLE)2024/25」が開幕。神戸は初戦でタイ・リーグ王者のブリーラム・ユナイテッドと激突する。

神戸は今回で3度目のアジア挑戦となる。初出場の2020年大会はコロナ禍の影響で集中開催に。過密日程によるハードスケジュールの中で快進撃を続けた神戸は、見事ベスト4入りを果たした。2度目の2022年大会はプレーオフを勝ち抜き、本大会では2勝2分けでラウンド16へ。トーナメントの第一関門は突破したものの、続く準々決勝で大会を去ることになった。そして今回は“3度目の正直”でアジア制覇をめざす。


「ACLE」には24クラブが出場し、西地区と東地区(各12クラブ)に分かれてリーグステージが行われる。同じリーグ内の8クラブとホーム4試合、アウェイ4試合を行い、各リーグの上位8クラブが来年3月に始まるノックアウトステージ(ラウンド16・準々決勝・準決勝・決勝)へと進出する。

神戸が所属する東地区には、日本の川崎F、横浜FMをはじめ、韓国の蔚山HD、浦項スティーラーズ、中国の上海海港、上海申花といった強豪が揃っている。特に蔚山HDは20年大会準決勝で敗れた因縁の相手となる。

神戸は初戦でタイのブリーラム・ユナイテッド(アウェイ)と対戦する。その後、中国の山東泰山(ホーム)、韓国の蔚山HD(アウェイ)、光州FC(ホーム)、オーストラリアのセントラルコースト・マリナーズ(ホーム)、韓国の浦項スティーラーズ(アウェイ)、中国の上海海港(ホーム)、上海申花(アウェイ)と続く。佳境を迎えている明治安田J1と並行開催のため、かなり過酷な戦いが予想される。特に移動や時差が関係してくるアウェイでの戦いはどれも難しいものになりそうだ。

特に過密日程なのが初戦のブリーラム戦だ。J1・30節のC大阪戦から中3日のアウェイマッチ。戦前の下馬評ではJ1王者・神戸の方が実力的に上だと目されているが、何が起こるかわからないのがアウェイでの国際試合だ。

実際、昨年11月のACLグループステージ第5節の浙江FC vsブリーラムでは乱闘騒ぎが起こっている。日本では考えられない騒動を回避しながらうまく戦えるかも一つのポイントになりそうだ。

初戦のブリーラムは3年連続で国内3冠を達成している名手である。ACLの常連チームであり、アジアでの戦いを熟知している点では神戸よりも経験値は高いだろう。

日本に馴染みのある選手としては、23年までJ2水戸でプレーしたフィリピン代表のタビナス ジェファーソンが所属している。さらに元神戸であり、元横浜FMのティーラトンも所属している。2019年には横浜FMのJ1優勝に貢献し、Jリーグ優秀選手賞にも輝いた左SB。持ち味である精度の高いクロスには警戒が必要だろう。

吉田孝行監督は「最初に4つ勝ってリーグステージ突破を決めたい」と話す。良い流れを作るためにも、今回のブリーラム戦はかなり重要な一戦となる。

Reported by 白井邦彦