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【取材ノート:今治】昇格に向かってマルクス ヴィニシウスは止まらない

2024年8月29日(木)


FC今治でプレーして3シーズン目、充実の日々を送る。勝てば勝点で並ばれたアスルクラロ沼津を抜いて、J2自動昇格圏内の2位に浮上できるアウェイの第25節。キャプテンマークを巻いてピッチに立つと、大一番で2ゴールを挙げて、2-1で勝利する立役者となった。


1点目は16分。横山夢樹の左クロスを頭で合わせると、クロスバーを叩いたボールが勢いよく沼津ゴールの中ではずんだ。自身、今治で初めてとなるシーズン二桁ゴールに乗せると、同点とされた直後の45+1分、横山が倒されて得たPKをゴール左にきっちり決めて、勝ち越しゴール。終盤のパワープレーも含めて沼津の反撃をはね返したチームは、価値ある勝利を今治に持ち帰ることができた。

「厳しい試合になるのは分かっていました。蒸し暑さもあって、すべての場面で走り続けるのは難しかったですが、自分が走ることで仲間を引っ張ろうと思い、最後まで走って勝ち切れたのが、とても良かった」

攻撃だけではなく、守備でも惜しみなく走り、戦う姿勢に、今治の勝利を求める強い気持ちが表れる。そのキャプテンシーは、説得力抜群だ。

「この3年、さまざまなことを乗り越えて、今の自分があると感じています。苦しいときもがんばってみんなを引っ張ることによって、たとえば今日の沼津戦のメンバーに入れなかった選手たちも『俺たちもやれるんだ!』と勇気と力が湧いてくるんじゃないかと思うんです。今治の選手は誰もがやれるはず。それを証明したいですね。

去年、おととしと、ぎりぎりのところで昇格に届きませんでしたが、今年はこれまで以上に近づいていると感じます。チームに強い一体感があって、勝ったときは特にすばらしい雰囲気でサッカーができている。目標を達成できるように、引き続き走ります」

沼津戦の2ゴールで11得点とし、リーグの得点ランキング2位タイに。得点王も視野に入れる頼れるエースは、昇格を果たすまで全力疾走を緩めるつもりはない。

Reported by 大中祐二