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【取材ノート:神戸】「息子がやって…」(武藤嘉紀)。あのセレブレーションを語る

2024年8月15日(木)
明治安田J1第26節で神戸は横浜FMを2-1で下し、首位・町田との勝点差を「5」に縮めた。今週末の第27節・G大阪戦に勝てば、5位から一気に2位まで浮上できる可能性がある。J1通算300勝を達成した前節の白星はそのメモリアル性もさることながら、リーグ連覇に向けて非常に大きな意味を持つ3ポイントだったと言える。


その勝利を「2ゴール」という結果でたぐり寄せたのが武藤嘉紀だった。横浜FMに先制点を許した状況で迎えた前半アディショナルタイム。大迫勇也が得たPKチャンスを武藤がしっかりと沈め、同点で前半を折り返した。そして65分、広瀬陸斗からの絶妙なスルーパスで抜け出した武藤は、元チームメイトであるGK飯倉大樹との1対1の駆け引きを制して逆転ゴールを決めた。最終的にこのゴールが決勝点となって神戸が勝点3を手にすることになる。

2点目の後、武藤は拳を天に突き上げるパフォーマンスを行い、そしてスリーフィンガーで顔を覆うお馴染みのゴールセレブレーションを披露した。

このセレブレーションに関しては、人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」からのオマージュ説などさまざまな憶測が飛び交ってきた。だが、実際には何が正解かわからなかったので、7月16日の公開練習の際に聞いてみた。

「あれは息子がやってって…。3歳になった時にあれをやってくれって言われて、それで始めました。(息子は)もうずっと真似してます。また、なんか新しいポーズをやってって言われたんですけど、それがソン フンミン選手の、カメラポーズって言うんですか、あれと全くかぶっていて、さすがにそれはできないって断りました(笑)。(元ネタは?)なんなんですかね。多分、英語の幼稚園に少し通っていたからかもしれないです。3の数え方がこうなんですよ」

そう言って武藤は親指・人差し指・中指を立てて広げた。セレブレーションの手のカタチだった。

この話を聞いた11日後、神戸は明治安田Jリーグワールドチャレンジ2024 powered by docomoでトッテナム ホットスパーと対戦した。そしてソン フンミンにゴールを決められ、武藤が断った「カメラポーズ」のゴールセレブレーションを披露される。なんとも微妙なセレブレーションにまつわる話の結末となった。


Reported by 白井邦彦