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【取材ノート:今治】加藤潤也が新天地で見据えるもの

2024年7月12日(金)


チームに合流して2週間。次節・ツエーゲン金沢戦から出場が可能となり、「とても楽しみ。うずうずしています」と、FC今治でデビューする瞬間を心待ちにしている。

今シーズン、ツエーゲン金沢からレノファ山口FCに移籍したが、キャンプから筋肉系のけがが続き、出場の機会が限られていた。プレーできない中、コンタクトを取り続けたのが冬にもオファーを出した今治である。

冬のオファーは、上のカテゴリーでプレーしたい思いから、山口を選んだ。しかし、今治の小山哲司GMが城西国際大学時代の恩師だった縁も、大きいものがあった。

「いつかはプロで、小山さんのもとでプレーしたかったし、日に日に今治に来たい気持ちが強くなっていきました。移籍は短い時間で決めたわけではなく、こちらに来る最終的な決断も難しくはなかった」

新チームは、J2昇格という大目標に突き進む。自身がどのように力になるべきか、すでにイメージも明確だ。

「中盤でプレーすると思いますが、ボールを持って時間を作るのは自分にできることの一つ。タメを作って全体を押し上げる作業と、逆に少ない人数でもカウンターでゴールに向かうところと、うまく関わっていければ。数字に残るアシスト、得点で、今治に貢献したい」

いよいよ本格化する夏の戦いで、時間、状況を考えながらのゲームコントロールも意識する。「でも、一番大事なのはゴールに向かうこと。相手もそれが怖いはずだし、ピッチに立てばやり続ける」。

出場可能となる試合の対戦相手が、昨シーズン所属し、J2リーグ39試合に出場して9得点を挙げている金沢であることも、何かのめぐり合わせだろう。

「金沢の試合は、ずっと見ています。このリーグで間違いなくトップクラスの選手がそろっているし、チームの状態も非常にいい。そういう相手に対して自分たちは泥臭く、どれだけやれるか。とても楽しみです。

僕がザスパ群馬でJ2に昇格したとき感じたことの一つが、連勝する大切さ。今、チームは2連勝中で、それを続けることを意識しています。何より、ホームのアシックス里山スタジアムでのゲーム。ホームで負ける気がしないくらいに圧倒的に強いというのも、昇格の条件だと思っています」

チームに合流した後のホームゲーム、第19節・カマタマーレ讃岐戦(〇2-1)は、スタンドから夢中になって観戦したという。「コンパクトなサッカー専用スタジアムで、雰囲気がすばらしかった。ものすごい盛り上がりに、自分も1人のサポーターになっていましたよ(笑)」。ここからは、その冷静かつ的確なプレーで、スタジアムをどんどん熱くしていく。


Reported by 大中祐二