Js LINK - Japan Sports LINK

Js LINKニュース

【取材ノート:千葉】チームの勝利のために結果を出すことにこだわる田中和樹

2024年6月13日(木)
明治安田J2リーグ第18節のスターティングメンバー表に、第12節以来のスタメンとなる田中和樹の名前があった。体調不良などで欠場が続いた田中は、その試合に並々ならぬ覚悟を持って臨んでいた。

「体調不良の時は家で試合をDAZNで見ていたんですけど、みんなが躍動していて数字(という結果)も出していたし、正直、焦りはありました。スタメンになると分かってからは、ここで結果を出さなきゃ、今シーズンは難しくなってしまうなと思っていたので、そのぶん気合は相当入っていた感じでした。毎試合、覚悟は持っているつもりではあるんですけど、復帰戦というのもあったので、より一層強めの覚悟で臨んだという感じです」

田中の欠場中、田中が務める右サイドハーフでは岡庭愁人が得点やアシストの結果を残していた。ただ、田中が危機感を抱いたのは岡庭の活躍を意識してのものではなかった。

「1人のサッカー選手として結果にこだわるのは当たり前だと思っているので、そういった理由からです」

復帰戦での田中は、18分にクロスでチームの先制点となる田口泰士のゴールをアシスト。さらに56分にファジアーノ岡山が1点を返したあとの67分、日高大のクロスをダイレクトで折り返して小森飛絢へのパスとすると、小森がうまくシュートを決めて勝ち越し、ジェフユナイテッド千葉が2-1で勝ちきった。田中は復帰戦とは思えないほど、味方の動きをしっかりと把握してプレーし、守備でも貢献。だが、田中が目指すところはその先だ。

「(第18節では)自分が点を取るチャンスもあったし、今後も得点やアシストを貪欲に狙い続けて、結果を出し続けるというのは今の自分にとってはすごく大事なことだと思っています」


昨シーズンの序盤、千葉がシュートを多く打ちながら決定力を欠いて苦戦していた時期、ある試合後の田中はこんな言葉を発し、強い危機感をあらわにしていた。

「決めなきゃ、決めなきゃって言っているうちにシーズンが終わってしまう」

チームが勝つための得点を目指しながら、昨シーズンの田中はなかなか得点できず、第38節で初得点。しかし、今シーズンは早くも第2節で今季初得点を含む2ゴールをあげた。


復帰戦の次節の第19節で田中は得点できず、交代出場の岡庭が1得点した。それでも田中は誰かを意識するのではなく、チームが勝つために結果を出すことにこだわっていく。

Reported by 赤沼圭子