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【取材ノート:神戸】「好きなことを全力で!」山川哲史が子どもたちに伝えた想い

2024年5月30日(木)


2024年5月29日の公開練習後、副キャプテンの山川哲史はマイカーを走らせて神戸市立櫨谷(はせたに)小学校を訪ねていた。「GOAL for SMILE プロジェクト」に参加するためである。

「GOAL for SMILE プロジェクト」は、ヴィッセル神戸が2010年から実施しているプロジェクト。子どもたちがサッカーに触れ合う機会を増やすのが目的で、1年をかけて選手たちが神戸市内の小学校全164校を訪問(数回に分けて実施)し、子どもたちへのメッセージパネルとサッカーボールをプレゼントしてきた(コロナ禍の時期は別対応)。
 
2024年度の第1回目がこの日(5月29日)。14選手が42校に訪問する予定が組まれており、山川はうち3校を担当。櫨谷小学校はこの日3校目の訪問先だった。

体育館では4~6年生31名がクラブ活動(この日はドッヂボール)をしていた。サプライズで山川が登場すると、子どもたちからはやんやの喝采。山川が直筆のメッセージパネルとサッカーボールを子どもたちに手渡すと、大きな拍手が体育館に響いた。
 
質疑応答タイムには「ご飯は気にしていますか?」といった無邪気な質問が出てきた。それに対して山川は言葉をなるべく噛み砕きながら丁寧に返答する。

「はい、気にしています! いっぱい食べることだけではなくて、炭水化物、あ、炭水化物は知ってる? ご飯とか…」。彼の人柄が垣間見られた瞬間だった。



メッセージパネルには「好きなことを全力で!」と書いた。言葉にはこんな想いを込めたそうだ。

「好きなことや得意なことはそれぞれあると思います。とにかく、それを全力で楽しんでもらえれば人として成長できると思いますし、楽しい人生になるとも思います。勉強などはしっかりとやりつつ、一番は自分が楽しめることに全力で挑戦してほしいです」

好きなこと(サッカー)を全力で楽しんできたからこそ、今の山川があるのだろう。最後のドッヂボール交流会で子どもたちと一緒にバカ笑いする山川が印象的だった。

Reported by 白井邦彦