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【取材ノート:千葉】「チームを勝たせるために」それだけを考えて小森飛絢はゴールを狙う

2024年5月16日(木)
「すべて僕の責任です」

取材エリアで記者に声をかけられて足を止めた小森飛絢は、そのひと言だけ発して去った。どんな負け試合でも取材対応をしてきた小森の珍しい行動があったのは、明治安田J2リーグ第11節、ブラウブリッツ秋田戦の試合後だった。


その試合で、ジェフユナイテッド千葉は66分に田口泰士が先制ゴールをゲット。80分に相手陣内でDFからボールを奪った小森は、角度が少し厳しい位置ではあったがシュートを選択。だが、ペナルティエリアにフリーで走って来た岡庭愁人へのパスという選択肢もあった中でのシュートは外れ、千葉は試合終了間際の2失点で敗れた。

小森の良さの1つが、シュートを打つ判断の早さ、シュートに持ちこむボールコントロールのアイデアと正確性だ。ストライカーならばシュートの選択は間違いといえないし、ゴールが決まっていれば問題視されない場面だった。

小森が常々口にするのは「チームを勝たせるためにゴールを取る」こと。しかし、小森が得点しても勝ちきれない試合がある。「1点でダメなら2点、2点でダメなら3点と、複数得点を取れる選手にならないといけない」と自分に言い聞かせる。

交代出場した第15節では、判断とポジショニングの良さで第10節以来の得点。スコアを2-1とする勝ち越しゴールを奪ったが、後半のアディショナルタイムに失点して2-2の引き分けに終わり、小森は右手でピッチを叩いて悔しがった。


望む結果はなかなか出ないが、チームを勝たせるためのゴールを奪うことを狙って、小森はピッチに立つ。

Reported by 赤沼圭子