開幕の熊本戦は、アウェイでセットプレーから先制されたが、後半に盛り返して逆転勝ち。愛媛とのホーム開幕戦では、新キャプテン・北川航也の2得点&無失点で完勝し、17年ぶりの開幕2連勝。清水エスパルスは2年目のJ2で絶好のスタートを切れている。
ただ、2試合の内容については、誰1人満足してはいない。熊本戦では相手ペースの時間帯も多く、愛媛戦ではボール保持率は60%近かったが、シュート数は9本。序盤は愛媛のプレスに対して思うようにボールを前に運べないシーンも散見した。試合後には「内容はあまり良かったとは言えないけど、それでも勝てているのはポジティブに捉えたい」という声を複数の選手から聞いた。
秋葉忠宏監督も「去年は内容どうこう以前に勝たなきゃいけないゲームで勝てなかったので、そこの勝負強さということをずっと言い続けているわけですし、その意味では開幕2試合は狙い通りというか、選手がよくやってくれていると思います。それに勝てば選手も前向きに内容を改善しようと思いますし、徐々に内容も伴ってくると思います」と語る。
そのうえで内容に関する改善点について、指揮官は次のように説明する。
「攻撃ではまだラインブレイクの回数が少ないですね。今年はボールと人が守備ラインをブレイクするシーンを1試合で30回以上作ろうと言っていますが、愛媛戦は15回だったので、もっとトライする回数を増やしましょうと。自分たちでアクションを起こす、それを見逃さないということをもっと突き詰めていけば、よりチャンスも増えると思います」
「もうひとつは、ボールの保持率は高いんですが、自陣での保持率が高くて、敵陣での保持率は低いんですよ。我々としては、ただボールを持てばいいのではなくて、どこでボールを持つのかを大事にしたいし、ラインブレイクを増やすためにも、相手陣内でボールを保持する割合を高くしないといけません。そうすれば、奪われたとしても、またすぐ奪い返せるというのもありますから」
相手陣内で試合を進めて、攻撃では攻めきる、守備では失ったら即座に奪い返す。それが今以上にできてくれば、チャンスは増え、相手の攻撃機会は減ってくる。もしカウンターを受けたとしても、今季はDFラインにスピードのある選手が揃っているので、失点しにくくなっている。それを可能にする戦力は十分に揃っているので、不安材料よりも、今後より良くなる要素のほうが圧倒的に多いのは間違いない。
「良くなる余地がまだまだたくさんあると思っています。リーグの先の方を見ながらチーム全体として良くなっていけると思いますし、僕らはそのためにトレーニングをやり続けています」と10番のカルリーニョス ジュニオも言う。
2日間のオフが明けた水曜日(3/6)の練習では、フィジカル強化の要素もあるタフなトレーニングをたっぷりと行い、選手たちはキツそうな表情を垣間見せながらも前向きに取り組んでいた。日々の練習は昨年以上にハードになっているが、「それが我慢強さとか自信、終盤の勝負強さにつながる」と秋葉監督は開幕後も練習強度を落としていない。
その代わり、GPSや心拍計で選手たちの負荷をリアルタイムに把握し、故障につながらないギリギリのところを攻めている。それも試合終盤やリーグ終盤の強さに関わってくる重要な要素だ。
目標はあくまでJ2優勝とJ1昇格。そこに向けての道のりはまだまだ長く、よりハイレベルな戦い方と勝負強さを獲得していくことが欠かせない。その伸びしろに、チーム全員が期待と自信を持てていることは、開幕2連勝以上に大きな収穫と言えるのではないだろうか。
Reported by 前島芳雄
ただ、2試合の内容については、誰1人満足してはいない。熊本戦では相手ペースの時間帯も多く、愛媛戦ではボール保持率は60%近かったが、シュート数は9本。序盤は愛媛のプレスに対して思うようにボールを前に運べないシーンも散見した。試合後には「内容はあまり良かったとは言えないけど、それでも勝てているのはポジティブに捉えたい」という声を複数の選手から聞いた。
秋葉忠宏監督も「去年は内容どうこう以前に勝たなきゃいけないゲームで勝てなかったので、そこの勝負強さということをずっと言い続けているわけですし、その意味では開幕2試合は狙い通りというか、選手がよくやってくれていると思います。それに勝てば選手も前向きに内容を改善しようと思いますし、徐々に内容も伴ってくると思います」と語る。
そのうえで内容に関する改善点について、指揮官は次のように説明する。
「攻撃ではまだラインブレイクの回数が少ないですね。今年はボールと人が守備ラインをブレイクするシーンを1試合で30回以上作ろうと言っていますが、愛媛戦は15回だったので、もっとトライする回数を増やしましょうと。自分たちでアクションを起こす、それを見逃さないということをもっと突き詰めていけば、よりチャンスも増えると思います」
「もうひとつは、ボールの保持率は高いんですが、自陣での保持率が高くて、敵陣での保持率は低いんですよ。我々としては、ただボールを持てばいいのではなくて、どこでボールを持つのかを大事にしたいし、ラインブレイクを増やすためにも、相手陣内でボールを保持する割合を高くしないといけません。そうすれば、奪われたとしても、またすぐ奪い返せるというのもありますから」
相手陣内で試合を進めて、攻撃では攻めきる、守備では失ったら即座に奪い返す。それが今以上にできてくれば、チャンスは増え、相手の攻撃機会は減ってくる。もしカウンターを受けたとしても、今季はDFラインにスピードのある選手が揃っているので、失点しにくくなっている。それを可能にする戦力は十分に揃っているので、不安材料よりも、今後より良くなる要素のほうが圧倒的に多いのは間違いない。
「良くなる余地がまだまだたくさんあると思っています。リーグの先の方を見ながらチーム全体として良くなっていけると思いますし、僕らはそのためにトレーニングをやり続けています」と10番のカルリーニョス ジュニオも言う。
2日間のオフが明けた水曜日(3/6)の練習では、フィジカル強化の要素もあるタフなトレーニングをたっぷりと行い、選手たちはキツそうな表情を垣間見せながらも前向きに取り組んでいた。日々の練習は昨年以上にハードになっているが、「それが我慢強さとか自信、終盤の勝負強さにつながる」と秋葉監督は開幕後も練習強度を落としていない。
その代わり、GPSや心拍計で選手たちの負荷をリアルタイムに把握し、故障につながらないギリギリのところを攻めている。それも試合終盤やリーグ終盤の強さに関わってくる重要な要素だ。
目標はあくまでJ2優勝とJ1昇格。そこに向けての道のりはまだまだ長く、よりハイレベルな戦い方と勝負強さを獲得していくことが欠かせない。その伸びしろに、チーム全員が期待と自信を持てていることは、開幕2連勝以上に大きな収穫と言えるのではないだろうか。
Reported by 前島芳雄