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【取材ノート:琉球】全力プレスで牽引する姿。ルーキー庵原篤人が攻撃スイッチを入れる

2024年3月7日(木)


「複数の選手を相手に前からのプレスで2度、3度追いができ、一人二役ぐらいの守備ができるところを見せてくれているなと思います」(金鍾成監督)

2日の明治安田J3第2節の松本戦(2△2)、そして6日に行われたJリーグYBCルヴァンカップの1stラウンド1回戦の藤枝戦(2◯1)と、途中出場ながら2試合連続で出場のFW庵原篤人はチームのために犠牲を払い、前線から速い切り替えとプレッシングで攻撃のスイッチ役として非凡な才を持つ。そして、内から外へと相手マークを剥がすダイアゴナルランでDFラインの背後を取り、そのプレーから松本戦ではFW白井陽斗のゴールをお膳立て。プロ初出場で初アシストを早速マークした。

今季、静岡産業大から加入のルーキーは開幕前のキャンプで負傷し、不安な形でのスタートとなった。それでも復帰後はトレーニング時から必死になって巻き返そうと、ハイプレスで強度の高いプレーを実践し自分自身のストロングを磨いた。「チームの中では異なるペースを見せ、相手を嫌がらせることができる選手」と、指揮官はチームにとって大事なピースのひとつになってくれることを期待している。

「今まで静岡から離れて過ごしたことはなかったんですが、沖縄は自分にとって第二の故郷。環境にもすぐに慣れ、安心して住むことができています」と話す庵原。母親が沖縄出身で、何度か帰省したゆかりのある土地で伸び伸びとサッカーに打ち込める環境は彼にとっても大きなプラス材料だ。

「守備もそうですが、前線の選手なので数字にこだわりたい。やっぱりゴールを取りたいです」と、ストライカーとして純粋さも忘れていない庵原はまだまだ変貌の途中である。

Reported by 仲本兼進