2024年1月11日、服部年宏新監督の下、チームは始動した。およそ70人のサポーターが熱い視線を送る中、9時半からトレーニングはスタート。選手たちはウォーミングアップに続いてパス＆コントロール、ロンドなどで気持ちの良い汗を流した。これから連日の2部練習、さらに1月27日からは南さつま市でのキャンプと、体作り、チーム作りが進められていくことになる。

FC今治は昨シーズン、Ｊ２に昇格した2位・鹿児島ユナイテッドと勝点3差、クラブ史上最高位となる4位でフィニッシュした。「このチームには優勝、昇格するだけのポテンシャルがある。やりがいを感じるし、慢心せず取り組みたい」と意気込む服部監督は、勝利から逆算してやるべきことが何かを明らかにしながら、目標達成に挑む考えだ。

2022年から昨年途中まで福島ユナイテッドを率いた服部監督は、Ｊ３を力が拮抗し、勝てないチームがない一方で、油断すると足をすくわれかねないリーグだととらえている。粘り強く、厳しさを持って戦うことを選手たちに求める。

「相手が『嫌だな』『やりづらいな』と思うような、戦えるチームを目指します。選手たちはいい意味でまじめだし、今治もとてもいいクラブ。それだけに現状に満足せず、どん欲に上を目指す姿勢をチームに植え付けたい」

理想とするスタイルも明確だ。

「状況に応じて戦うが、自分たちでしっかりとボールを保持し、見る人もプレーする選手も楽しいサッカーを表現したい。そして、そのためには厳しさも必要」

勝利を追求する姿勢が揺らぐことはない。厳しさと楽しさを両輪に、躍動しながらチームは目標達成に突き進む。

Reported by 大中祐二