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【取材ノート:神戸】J1連覇とアジア制覇を狙う来季。 神戸の補強ポイントを考える(1)

2023年12月21日(木)
J1リーグ連覇とアジア初制覇をめざす来季のヴィッセル神戸だが、過密日程などを考慮すると現状の編成では困難が予想される。先発とサブの実力差が課題とも言われており、ミッション成功にはやはり補強は欠かせない。そこで、2回に分けて各セクションの補強ポイントを考えていきたい。1回目はディフェンス面を見ていく。

GKは守護神の前川黛也が代表活動でチームを離れる期間が増えると予想される。疲労の蓄積を考えると、2番手の存在がかなり重要になりそうだ。原稿作成時点(12/21)では坪井湧也、フェリペ メギオラーロが残留し、3シーズン在籍した廣永遼太郎が契約満了となっている。そして新たに筑波大学の髙山汐生が加入する。また、横浜FMから年代別日本代表のオビ パウエル オビンナの獲得も噂されている。いずれにしても、前川を軸に若手の成長を待つといった方針になりそうだ。

DFは現時点でもある程度の計算が立つと考えられる。まずCBだが、成長株の山川哲史、マテウス トゥーレル、本多勇喜に加え、今季はケガに泣いた菊池流帆も復帰する。この4枚を軸にアカデミー出身の尾崎優成や複数ポジションをこなせる大﨑玲央らも加えれば戦力的には充分だろう。さらにセルティックから小林友希が復帰するという噂も。かなり堅いセンター線になりそうだ。

SBは酒井高徳、初瀬亮を軸に、飯野七聖、本多勇喜が控える。場合によっては山川哲史や尾崎優成のSB起用もある。さらにU-18から期待の本間ジャスティンもトップチームに昇格する。欲を言えば、もう1枚ほしいところだが、特に枚数不足ではないだろう。

守備面での補強ポイントはやはりボランチ(アンカー含む)だろう。今季はシーズン途中に齊藤未月が負傷し、その穴埋めが課題の一つになった。ハンガリー代表のバーリント ヴェーチェイを獲得したものの、シーズン途中加入の難しさもあってチームにフィットしないまま終わってしまった。

ベテラン扇原貴宏が救世主となったが、扇原1枚だけで1シーズンを戦い抜くことは不可能だろう。今季終盤には山口蛍が離脱し、中盤の守備が不安視された時期もあるだけに、やはり運動量とハードワークを兼ね備えた齊藤タイプの補強が必要になると思われる。

噂では福岡の井手口陽介とJ2長崎の鍬先祐弥の2人を獲得に乗り出しているという。どうなるかは未定だが、やはり“中盤の底”は来季に向けた守備面での最大の補強ポイントになりそうだ。

Reported by 白井邦彦