「周りの方からしたら消化試合と思われるかもしれないけど、そんな試合をしていたらプロではない」。ストライカーの進昂平は、そう決意を改める。明治安田生命J3リーグ第37節。AC長野パルセイロはY.S.C.C.横浜との対戦で、今季最後のアウェイゲームを迎える。進をはじめとして古巣対決の選手が多く、それぞれの想いが交錯した一戦となるだろう。
進、船橋勇真、池ヶ谷颯斗、佐藤祐太、音泉翔眞。実に5選手が過去にYS横浜でプレーしていた。今季は負傷離脱が続いた進は、「 YS(横浜)のサポーターの方からもたくさんメッセージをいただいた。感謝の気持ちをプレーで表現できたら」と意欲を燃やす。
センターバック起用で好調を維持する船橋は、ここまで4ゴール4アシスト。個人目標である5ゴール5アシストに迫っており、かつてのホームで数字を積めるか。左膝後十字靭帯損傷を負う佐藤祐太は、古巣戦での復帰を目指している。
元YS横浜のシュタルフ悠紀前監督の就任を受けて、直近2年は水色のユニフォームを纏っていた選手が多く加わった。その一人である音泉は「長野はYS(横浜)から引き抜いている側だけど、(順位で)抜かれてしまっている。そこは悔しいので、意識しているところはある」と胸中を明かす。
12位・YS横浜と14位・長野の勝点差は3。得失点ではYS横浜が7差をつけており、長野が勝利しても順位で上回る可能性は低い。それでも残り2試合で上位を目指すべく、目先の敵には負けられない。縁深きYS横浜が相手となれば、なおさらだ。
Reported by 田中紘夢