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【取材ノート:大宮】歓喜の移籍初ゴール。浦上仁騎は次世代へのアイコンを目指す

2023年3月30日(木)


「いやもう、めちゃくちゃうれしかったです」

浦上仁騎は、明治安田生命J2リーグ第6節大分トリニータ戦で自ら挙げた、勝利を決定づけるゴールをそう振り返った。


しっかりとデザインされた見事なセットプレーだった。少し離れたところから、大分守備陣が埋めることのできなかったスペースへ入り込む。浦上のマーカーであった野嶽惇也は茂木力也がしっかりとブロック。高柳郁弥の正確なキックをフリーでとらえた。

「原崎(政人)ヘッドコーチがやり方をしっかり決めてくれて、高柳選手がいいボールをくれて、茂木選手がブロックしてくれた。全員が役割をまっとうした結果で、たまたま僕が最後を決めることができましたけど、本当に全員に感謝したいと思います」



中学高校の6年間を過ごした大宮アルディージャアカデミーを終え、しかし昇格できなかったトップチームへ、ついに戻ってきた今年。ヴァンフォーレ甲府在籍時代や、遡れば東洋大学在籍時にもプレーしたことのあるNACK5スタジアム大宮だったが、やはり大宮のユニホームを着てプレーするのは格別だった。その中で決めることができた大宮移籍後の初ゴールである。

「大宮のエンブレムを背負って、大宮の選手としてNACK5に立って、たくさんの声援や後押しがあってチームは3-0と勝利することができて、そこで僕自身もゴールを決めることができた。本当に特別な一日になりました」

アカデミー時代は、ここでトップチームの試合を見て、同じポジションである菊地光将氏(現レノファ山口FCアカデミーコーチ)と河本裕之氏(現ヴィッセル神戸スクールコーチ)のプレーに目を輝かせた。

「あの2人のセンターバックは非常に強力で、守れるし、セットプレーでは点を取るし、憧れというよりはシンプルに『かっこいいなあ』『すごいなあ』と思いながら、いつも見ていました。今度は僕がそう思われるようになりたいと思っています」



今季、ホームではここまで無失点の3戦3勝と無類の強さを誇る。強いアルディージャを見せ、憧れる子供たちを増やしていく。そのアイコンになるべく、まだまだ邁進していく。


Reported by 土地将靖