AC長野パルセイロは8日、松本大学に所属する青木安里磨の来季加入内定を発表した。中学時代は松本山雅FC U-15でプレーしており、いわばライバルチームのアカデミー育ち。それでも青木は「パルセイロをJ2に上げられる選手になりたい」とオレンジに染まる覚悟を示した。
松本 U-15から地元の強豪・松商学園高校へ。全国大会への出場は叶わなかったが、攻撃の中心を担った。その後は県外の大学からも誘いを受けたが、松本大への進学を決意。同校の齊藤茂監督は「口説き落として来てもらった」と明かす。3年時の2021年には総理大臣杯へ出場。北信越選抜にも選ばれ、オナイウ情滋(ベガルタ仙台内定)、小森飛絢(ジェフユナイテッド千葉内定)らと切磋琢磨した。
今年10月には長野との練習試合で得点を決めた。その活躍が評価され、11月から同クラブの練習に参加。中盤で臆することなくボールを受け、柔らかいタッチから繰り出すパスやドリブルで存在感を見せた。177cmと決して大柄ではないものの、リーチの長さを備えており、簡単にはボールを失わない。松本大学でポゼッションサッカーの中核をなしていたこともあり、長野のスタイルにもマッチする予感を漂わせる。主なプレーエリアは中央で、本人は「トップ下やシャドーで自分の特徴が発揮されると思う」と話した。
今季の長野は34試合42得点と、18チーム中11番目の得点数だった。チャンスを作りながらも決定力を欠いたチームにおいて、青木はフィニッシャーとしてもチャンスメイカーとしても期待がかかる存在。「プロは結果が問われる世界なので、結果を出せるように頑張っていきたい」と1年目から飛躍を誓う。とりわけ松本との信州ダービーに向けては「すごく楽しみにしている」と胸を膨らませた。
Reported by 田中紘夢