【取材ノート:Jリーグ】新たなデジタルツールがJリーグを、地域を盛り上げる~~Jリーグ、TikTokとのサポーティングカンパニー契約を締結~~
Jリーグは4月11日、ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)とのサポーティングカンパニー契約締結を発表し、記者会見を行なった。
TikTokはモバイル向けのショートムービープラットフォームで、月間アクティブユーザー数が全世界で10億人を超えるという巨大サービスである。中でもサッカーは人気コンテンツの1つで、世界では「#soccer」や「#football」を付けて投稿された動画の総再生回数は5100億回を超え、日本国内でも「#サッカー」の動画は65億回を超える総再生回数となっている。
野々村芳和Jリーグチェアマン
そこにJリーグが着目。野々村芳和チェアマンは「今まで伝えきれていなかったJリーグ、各Jクラブの魅力を積極的に発信していきたい。TikTokユーザーは、Jリーグが特にリーチしたいZ世代(1990年代中盤から2010年代序盤までに生まれた世代)が多く、これをきっかけにZ世代のみんなが試合を見たりスタジアムに来たり、少しでもサッカーに興味を持ってもらえるような環境に近づけていきたい」と語った。
TikTok Japan佐藤陽一ゼネラルマネージャー
それを受け、TikTok Japan佐藤陽一ゼネラルマネージャーも「身近なコミュニティを盛り上げていくのは、TikTokが非常に得意とするところ。JリーグにはJ1からJ3まで58のクラブが日本全国に存在している。これらのクラブのそれぞれの地元で、ファンの集いの場としてTikTokが稼働できるのが大きな願い」と賛同。「地域に根付きしっかりと育成されてきたコミュニティ全体をしっかり底上げできるような、ファンの数を増やしてみんなが楽しい思いをできるような、そういったことに貢献できれば」と契約締結に至った経緯を話した。
今後の展開として、「#Jリーグ」を付した動画を募集する「#Jリーグ」ハッシュタグチャレンジを開催。5月中旬以降に実施される第1回を皮切りに、シーズンで3回の開催が予定されている。また、Jリーグはすでに公式TikTokアカウントを取得。記者会見の場では、TikTokクリエイターで「#Jリーグ」チャレンジアンバサダーのウンパルンパさん、中村憲剛Jリーグ特任理事が野々村チェアマンと共に即興で動画を撮影し、さっそくアップロードされた。さらには、公式アカウントならではの一般サポーターが見られない“裏側公開”のような動画も楽しみだ。
「#Jリーグ」チャレンジアンバサダーのウンパルンパさん
中村憲剛Jリーグ特任理事
さっそく即興で動画(ウンパルンパ高校の監督が言いたいこと)を撮影
一方で、サポーターからは試合を離れたオフの動画も面白い。今シーズンからはJリーグの公式試合でも、一定のルールの範囲内でインターネット上への動画投稿が認められるようになった(Jリーグ公式試合における写真・動画のインターネット上での使用ガイドライン)。試合前や試合後、スタジアム内外でのサポーター同士の交流が、オンラインでもより活発に行われるよう、新ツールの効果に期待したい。
Reported by 土地将靖
【Jリーグ公式サイト】2022年Jリーグサポーティングカンパニー契約決定