2024年1月10日に来季へ向けて始動するヴィッセル神戸。J1リーグ連覇とアジア初制覇をめざす上での補強ポイントは何か。前回は守備面を見てきたが、今回は攻撃面にスポットを当てる。
まず攻撃のベースはハイプレス&ショートカウンターを継続するだろう。J1リーグ初優勝という結果を残した戦い方を変える必要はないからだ。それを踏まえて話を進めることにする。
原稿作成時点(12月27日)では、泉柊椰が大宮アルディージャに育成型期限付き移籍するという以外は大きな動きはない。去就が注目されているフアン マタの動向も未定のままだ。
もちろん、今季のままでも十分にタレントは揃っている。大迫勇也と武藤嘉紀を筆頭に、汰木康也、佐々木大樹、井出遥也、ジェアン パトリッキ、リンコンといった個性派が並ぶ。川﨑修平、新井瑞希ら有望な若手も控え、アカデミー出身の中坂勇哉が今季の佐々木のように化ける可能性もある。
課題だったスタメンとサブの差を縮めることができれば、現時点で補強は不必要かもしれない。だが、あくまで差を縮めることができれば…の話だ。サブの成長を待つのか、あるいはスタメンを脅かすような存在を獲得するのか。攻撃面での補強ポイントはこのあたりにありそうだ。
先述の通り、ハイプレス&ショートカウンターを継続するなら、攻撃陣に求められるのはまず守備能力だろう。昨季の大迫と武藤は守備の強度を落とさないという前提があった上で、ゴールやアシストという結果を残しているからだ。
もちろん、真似するのは容易ではないが、それでも佐々木や井出はチーム戦術にアジャストし、シーズン終盤には大きな戦力になった。問題は、大迫と武藤にアクシデントがあった時である。佐々木や井出でも、2人の代役は務まらないかもしれないからだ。特にポスト大迫は昨季から続くチームの課題でもある。
吉田孝行監督は「ルヴァンカップなどでサコ(大迫)が抜けた時のシミュレーションも重ねてきた」と話していたが、リンコンや佐々木、パトリッキらでは難しかった。もちろん、彼らの個性を活かした“異なる強み”は出せたが、大迫がいるヴィッセル神戸ではなかった。それほど大迫の存在感が大きいということだろう。
“ポスト大迫”探しは来季も大きなテーマになりそうだ。
Reported by 白井邦彦
まず攻撃のベースはハイプレス&ショートカウンターを継続するだろう。J1リーグ初優勝という結果を残した戦い方を変える必要はないからだ。それを踏まえて話を進めることにする。
原稿作成時点(12月27日)では、泉柊椰が大宮アルディージャに育成型期限付き移籍するという以外は大きな動きはない。去就が注目されているフアン マタの動向も未定のままだ。
もちろん、今季のままでも十分にタレントは揃っている。大迫勇也と武藤嘉紀を筆頭に、汰木康也、佐々木大樹、井出遥也、ジェアン パトリッキ、リンコンといった個性派が並ぶ。川﨑修平、新井瑞希ら有望な若手も控え、アカデミー出身の中坂勇哉が今季の佐々木のように化ける可能性もある。
課題だったスタメンとサブの差を縮めることができれば、現時点で補強は不必要かもしれない。だが、あくまで差を縮めることができれば…の話だ。サブの成長を待つのか、あるいはスタメンを脅かすような存在を獲得するのか。攻撃面での補強ポイントはこのあたりにありそうだ。
先述の通り、ハイプレス&ショートカウンターを継続するなら、攻撃陣に求められるのはまず守備能力だろう。昨季の大迫と武藤は守備の強度を落とさないという前提があった上で、ゴールやアシストという結果を残しているからだ。
もちろん、真似するのは容易ではないが、それでも佐々木や井出はチーム戦術にアジャストし、シーズン終盤には大きな戦力になった。問題は、大迫と武藤にアクシデントがあった時である。佐々木や井出でも、2人の代役は務まらないかもしれないからだ。特にポスト大迫は昨季から続くチームの課題でもある。
吉田孝行監督は「ルヴァンカップなどでサコ(大迫)が抜けた時のシミュレーションも重ねてきた」と話していたが、リンコンや佐々木、パトリッキらでは難しかった。もちろん、彼らの個性を活かした“異なる強み”は出せたが、大迫がいるヴィッセル神戸ではなかった。それほど大迫の存在感が大きいということだろう。
“ポスト大迫”探しは来季も大きなテーマになりそうだ。
Reported by 白井邦彦